オメル・エルトゥール教授による講演会「エルトゥールル号の海難」を開催

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 ユヌス・エムレ インスティトゥート東京では、歴史小説『トルコ軍艦 エルトゥールル号の海難』の著者、オメル・エルトゥール教授による講演会を東京で開催しました。
 昨年はトルコと日本との友好の発端となったエルトゥールル号事件から125周年を迎え、日本でもさまざまな催しが行われました。ユヌス・エムレ インスティトゥート東京でも、オスマン軍楽隊「メフテル」の来日公演などを実施し、また、昨年末には両国の共同制作による映画『海難1890』も公開され、話題となりました。
 今回の講演では、オメル・エルトゥール教授が両国の史料を研究して書き上げた作品、『トルコ軍艦 エルトゥールル号の海難』の創作プロセスについてご紹介しました。6年をかけた創作活動にあたっては、エルトゥールル号の寄港地を訪れ、実際に甲板に立って海を眺め、また、海難現場にも滞在しており、その際の経験を語りました。
 講演会には、同作品の日本語訳やイラスト提供を行った方々を含めて約70名が参加し、多くの質問が寄せられました。また、講演の終わりにはサイン会も行われました。『トルコ軍艦 エルトゥールル号の海難』は、英語および日本語で出版されており、今後、トルコ語版は『スルタンの涙』というタイトルで出版される予定です。

オメル・エルトゥール教授
イスタンブールに生まれ、米・アイオワ州立大学で社会学および地域開発について学んだ後、同大教授として教職に就く。世界各国の大学で教鞭をとった後に、地域開発分野の専門家として国際連合や数多くの国際機構で働き、東南アジア、中東やアフリカ等へ赴く。1999年に国連業務でコソボ滞在中、自らの祖先でもあるコソボを題材にした処女作『Soul Mates』を執筆。数多くのの研究論文のほか、『Farewell to Kosovo』、『A Prelude to Gallipol』、『Bones in the Nile』 の3編の歴史小説を発表。新たに、エルトゥールル号をテーマにした『The Sirens of Funagora』が出版された。