トルコ伝統の布人形を日本で展示

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トルコ大使館文化部/ユヌス・エムレ インスティトゥートでは、トルコ・日本友好125周年記念事業の一環として、トルコの人形作家、ルトゥフィエ・バトゥカンの作品を紹介する企画展を“横浜人形の家”にて実施しています。開会式典には、渡辺巧教・横浜市副市長、青木利行・横浜観光コンベンション・ビューロー専務理事、ユヌス・エムレ インスティトゥートのテラット・アイディン東京代表をはじめ多くの招待客が参加し、50年にわたる創作活動を通じてルトゥフィエ・バトゥカンさんが制作した1000体におよぶ人形作品から約150作品が選ばれて公開されました。スルタン・メフメット二世、オスマン軍楽隊、ユヌス・エムレ、メヴラーナ、ムラト四世、チンギス・ハン、エヴリヤ・チェレビ、ヒュッレム皇后といった歴史上の人物のほか、過去から現在にいたるアナトリアの人々の伝統的な生活シーンを表した人形作品が並びました。

ルトゥフィエ・バトゥカンさんは、長きにわたってトルコで受け継がれてきた人形工芸の存続と海外での紹介に尽力しており、開会式典の挨拶では、これまで行ってきたような欧米での展示だけでなく、日本で実施する意義の大きさについて次のように語りました。「日本において人形工芸は非常に大切にされてきたものであり、人形作家が有する文化的価値観にも大きな敬意が払われています。ですから、私の作品がそのような敬意のもと、日本の方々にご覧いただけることを名誉に感じています」と喜びを表しました。

“トルコの風景―ルトゥフィエ・バトゥカンの人形展”は、横浜人形の家において、7月20日まで一般公開されます。

ルトゥフィエ・バトゥカン

トルコで古くから伝えられている布人形の人形作家。50年におよぶ創作生活の中で数多くのコレクションを発表。その多くはトルコの伝統的な衣装を身に付けており、豊かな顔の表情や自然な体の動きが表現されている。アタトゥルク、スレイマン大帝、ユヌス・エムレ、メヴラーナ、ミマール・スィナンといった歴史上の人物をはじめ、サンタクロース、アリババと40人の盗賊、白雪姫と七人の小人といった物語の登場人物、さらには、旋回舞踊の修道士やオスマン軍楽隊(メフテル)といった幅広いテーマの作品がある。これらの作品はいずれも、トラガカントと綿を使ったトルコ特有の作り方をしたものであるが、海外における人形制作技術にも深い造詣を有している。